東電株主に負担求めるなら「救済法」執行停止を!

東電株主に負担求めるなら「救済法」執行停止を!
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110921/plt1109210856002-n1.htm

ZAKZAK2011.09.21

連載:2011「日本」の解き方

 急遽経産相に就任した枝野幸男前官房長官は、13日の記者会見で、「政府の東電に対する支援がなかった場合に(破綻などで)生じたであろう株主や債権者の負担は当然していただくのが市場のルールだ」と語った。

 これは正論だ。もっとも官房長官時代にも同じようなことを言っていたが、政府から出てきた東電救済法(原子力損賠賠償支援機構法)では、単に要請するだけにとどまっていたのも事実だ。

 枝野経産相はどのような認識を持っているのか。普通の企業が債務超過又は資金繰りで破綻になった場合、東電救済法による支援がないとすれば、株主は保有する株式の価値がゼロになるのが当たり前、債権者である取引銀行も一部の債権カットも当たり前だが、そのように考えているのかどうか。

 もし今でもそう考えているとすれば、東電救済法の執行停止しかない。増税や電力料金値上げで国民負担を回避し、原理原則に戻って、まず負担すべきものが負担するという考え方を徹底するには、本コラムで再三にわたって指摘したように東京電力を破綻処理するしかないからだ。

 東電救済法の執行を停止すれば、一般の法規で東電の破綻処理が行われる。その場合でも、JALの破綻処理の時に飛行機が飛び続けたように、東電の電力供給が止まることはない。

 もし東電救済法の執行を停止しないとすれば、株主や債権者の負担は単なる要請であって、枝野経産相は言うだけで終わってしまう。

 実は、東電救済法では、株主や債権者の負担を要請するという条項があるので、枝野経産相はその条項をしっかりやったということになる。しかし、ただ言うだけでは、本来負担すべき者が負担しないので、社会的公正を著しく欠くことになる。

 枝野経産相の前任で、就任9日で辞任した鉢呂前経産相は、エネルギー政策で驚くような構想を持っていたようだ。6月の段階で内定していた総合エネルギー調査会の委員の人選について原発賛成派が12人、反対派が3人と偏りがあったが、それを賛成派と反対派を半数ずつにして、後は発表するばかりだったと、鉢呂氏本人が東京新聞の長谷川幸洋記者に語った。はたして枝野経産相はどのような委員を人選するだろうか。

 それにしても、経産相のドタバタの中で、経産省は人事をやりたい放題だ。12日に発足した原子力損害賠償支援機構の事務局長には、先月まで与謝野馨前経済財政担当相の政務秘書官であった嶋田隆氏が就任すると報道されている。

 「東京電力の賠償責任は免除すべき」と強く主張していた与謝野氏を支えてきた人物を充てることを、枝野経産相は知っているだろうか。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

この記事へのコメント

ウインドブレイカー
2017年01月17日 11:10
高橋洋一様へ

私の持論を是非高橋洋一様へ伝えてほしいと想います。
原子力発電所の放射性廃棄物の処分方法について
先頃北海道の広大な土地を中国の方?が購入したと新聞記事で拝見しました。その土地の地下500mに長いトンネルを掘って、そこに放射性廃棄物を保管するというアイデアはどうでしょうか。日本人が見捨てるような土地のしかも地下深くに保管するアイデアには、反対する方も少ないのではないかと推測致します。とにかく放射能ゴミを早く保管する場所を確定しないと日本の未来はないと想われます。スウェーデンの処理方法を参考にしてはいかがでしょうか。反対する人々も多いと想われますが、日本の未来が託されています。是非放射性廃棄物の処理方法を決めることを先導して頂きたいと想います。

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