弁当文化のない米国で大ヒット 象印のランチジャー「Mr.Bento」

弁当文化のない米国で大ヒット 象印のランチジャー「Mr.Bento」産経新聞2011.12.25 18:00 [開発ヒストリー]



http://sankei.jp.msn.com/economy/news/111225/biz11122518010001-n1.htm


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保温と保冷の両方に対応した「ミスター・ベントー」は米国人の食習慣を根本から変えそうだ

 保温と保冷の機能を備えた象印マホービンのランチジャー「Mr.Bento(ミスター・ベントー)」が、日本のような弁当文化がないはずの米国で人気を集めている。5年前に比べ、売り上げは5倍以上になった。不思議な現象の裏には、米国人の健康志向に加え、インターネット上での口コミ効果や卓抜なネーミングがあった。

ヘルシー志向にマッチ

 「ミスター・ベントー」は、円筒型のステンレス製容器に4つのプラスチック製の小型容器を重ねて納めたランチジャー。下の2段はそれぞれ保温と保冷の能力を備えており、気温20度の室内に6時間置いた場合、保温の場合は95度の熱湯が67度以上、保冷では逆に4度の水を10度以下に保てる。シンプルな外見とは裏腹に、スープからサラダまで、さまざまな料理を時間がたってもおいしく食べられるハイテク弁当箱だ。

 日本ではかなり浸透しているランチジャーだが、アジアを除けばほとんど使われておらず、保温と保冷の両機能を備えた商品となると、米国ではこの商品以外にはない。

 そもそも米国で自宅から持参する昼食といえば、ピーナツバターやカットしたイチゴ入りのサンドイッチが相場で、頻繁にメニューを変えることはまずなく、栄養面でも日本に及ぶべくもない。象印も米国ではアジア系住民にしか受け入れられないと考え、日本の商品をそのまま輸出していた。

 売り上げが増え始めたのは、2005年にネット販売大手のアマゾン・ドットコムが取り扱いを始めてから。ちょうど米国で弁当に注目が集まり始めた時期で、肥満に悩み、ヘルシーな食を求める米国人の心を射止めた。

ネーミングがカギ


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「まだ販売を上積みできる」と語る象印の林幸史国際部マネージャー

 そのころ購入者を対象にアンケートを実施したところ、購入者の半分以上はいわゆる白人であることが判明。しかも高収入の人が多かった。「まだまだ需要を掘り起こせる」(林幸史・国際部マネージャー)と考えた同社は、その2年後に米国仕様を企画し、人気定着を図った。

 まず日本語だった取り扱い説明書を英語に改めた。それ以上に大きな変更点が名前だ。以前は型番だけで呼ばれていたが、「ニックネームのように受け入れやすい名前にすればさらに浸透するのでは」との考えから米国駐在員が思いついたのが「ミスター・ベントー」なる名称。日本のアニメや料理、家電製品を「クール(かっこいい)」とみなす風潮が米国で強まりつつあった中、「日本語=高品質をイメージさせるのでは」との淡い期待もあったという。

 弁当ブームが巻き起こりつつあったとはいえ、「ベントー」という、あまり知られていない日本語を採用するのはリスクがあり、大きな冒険だった。だが、ふたを開ければ、弁当文化の浸透をも狙ったその名前は予想以上に受け入れられた。専用バッグをセットにしたり、箸を先割れスプーンに変えるといった商品面の工夫も販売増に貢献した。

周りに人だかり

 08年には容器の数が3つで大型の「クラシック・ベントー」と、小型の「ミス・ベントー」をラインアップに加えた。一時は安価な中国の製品が流入して苦戦を強いられたものの、品質の高さが再評価され、販売は回復。今年は過去最高の売り上げを見込んでいる。

 「使い始めて以来、ランチタイムには娘の周囲に人だかりができている」

 「朝早く起きて弁当を作るのは大変だけど、これで息子の健康が維持できるなら大歓迎」

 アマゾンのレビュー(評価)欄にはこうした絶賛のコメントが並ぶ。「ミスター・ベントー」に盛りつけた手製の弁当を紹介する個人ブログもあるほどだ。

 それでも象印のメンバーは、現状に満足していない。最大市場の日本では少子化の進行もあって販売が伸び悩んでおり、このままでは売り上げが目減りしていく可能性がある。

 林マネージャーは「日本の売り上げが10とすれば米国は2にも及ばない。健康だけでなく環境にも優しいので、受け入れられる余地はまだまだ大きい」と米国での販売増に期待を寄せる。そのための仕掛け作りも検討中という。

 「ミスター・ベントー」は健康志向や弁当ブームにうまく乗り、人手をかけずに売り上げを伸ばした。ちょっとした工夫で新境地を切り開いた「ミスター・ベントー」の成功は、販売網を築く余力のない中小企業にとっても良い参考になりそうだ。(井田通人)

 ◇

 【Mr.Bento(ミスター・ベントー)】象印マホービンが米国で販売している弁当箱(ランチジャー)。ステンレス製容器に4つの小型容器を重ねて収めてあり、保温と保冷の両機能を備える。米国では健康への関心が高まるにつれて弁当人気が高まっており、食材で人気キャラクターを描いた「キャラ弁」も浸透。写真の共有が目的の交流サイト「フリッカー」では、ミスター・ベントーのファンがコミュニティーを作り、自作の弁当を披露し合うほどの人気を集めている。08年には大型の「クラシック・ベントー」と小型の「ミス・ベントー」を追加。さらに柄の数を増やすことも検討している。


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派生商品の「クラシック・ベントー」(左)と「ミス・ベントー」





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