安倍首相を再登板させた男 菅官房長官への期待と不安

安倍首相を再登板させた男
菅官房長官への期待と不安

週刊文春2013.01.24 12:02



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ダイエットで14kg減量に成功 Photo:Kyodo

 アルジェリア人質事件への対応で連日、朝な夕なに記者会見したのが、菅義偉官房長官だ。ついこの間までは「同じ『菅』でも、カンさんの方が有名。いつかすぐにスガさんと分かってもらえるよう、頑張ります」と笑わせていたが、危機管理で全国区になったようだ。

 今回の事件で菅氏は、重大な情報はまず安倍晋三首相がテレビカメラの前で説明する機会をつくり、その後に詳報を説明する手法を多用した。事件発生は首相の外遊中だったが、官房長官の定例記者会見の10分前に首相がジャカルタでまず記者団に説明する芸の細かさをみせた。

「あくまで総理をたて、首相主導の姿勢を徹底している。俺が俺がの政治家ばかりの中で、なかなかできないこと」(政府高官)

 ひ弱な「お友達」が多い安倍内閣で、集団就職から議員秘書、市会議員からたたき上げてきた菅氏は異色の存在だ。今回の総裁選では、1年以上前から「安倍さんしかいない」と担ぎ出しに動いた。第1次内閣では「官房長官かと思ったら、総務相だった」と本人は述懐していたが、念願かなって官房長官に就任した。政治の師匠と仰ぐ故梶山静六氏も橋本龍太郎内閣で官房長官を務めており、梶山氏の墓前にも就任を報告した。

 強みは内閣のキーパーソン、麻生太郎副総理・財務相との関係の深さ。麻生政権の時に選対副委員長として支えて以来の深い付き合いだ。「安倍、麻生両氏とツーカーで話ができる政治家は数少ない。頼りにしたい」(経産省幹部)

 これまでの経歴は国会対策を担当する議院運営委員会や選挙対策ポストなど、寝業師系のものが多い。派閥を何度も変え、今は無派閥でいるため、森喜朗元首相のように「信用できない」と疑いの目を向ける向きもいる。また、側近として活躍した第1次安倍内閣、麻生内閣がともに短命で終わった事情もあり、「菅さんがやったことは、ほとんど失敗している」(自民党幹部)との冷徹な評もある。

 気がかりなのは役所の細かい人事にまで口を出しがちなことだ。総務相時代は課長人事にも手を入れたことがある。今のところは官僚たちも「菅詣で」の日々で評判は悪くないが、「民主党政権があまりにひどかったので、その比較相対で評判がいいだけ」との声も霞が関では聞こえる。経済、外交、危機管理と官房長官の守備範囲は広い。梶山氏の域に達することはできるか。

文「週刊文春」編集部

※この記事の公開期間は、2016年01月23日までです。




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