リラックス効果も? 「春画」の次は「緊縛」が大ブーム…「緊縛の文化史」(すいれん舎)

リラックス効果も? 「春画」の次は「緊縛」が大ブーム
日刊ゲンダイ2013年10月26日 掲載

http://gendai.net/articles/view/newsx/145487


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緊縛:マスター “K” 、写真:ダグラス・トマス

 縄に縛られ恍惚(こうこつ)の表情を浮かべるブロンド娘――。春画ブームに続き緊縛がウケている。

 今月発売の「緊縛の文化史」(すいれん舎)が大きな話題となり、ギャラリー新宿座で関連イベント「KINBAKU:Form&Emotion―日本人の知らない日本美」までが開かれた。そこで日刊ゲンダイ本紙女性記者が行ってみると、女性客ばかり……。しかも、この本を書いたマスター“K”氏は米国人なのである。

「緊縛の文化史 The Beauty of Kinbaku 」マスター“K" (著), 山本規雄 (翻訳) ( すいれん舎 2,940 円)


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緊縛の文化史 The Beauty of Kinbaku
すいれん舎
マスター“K"

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単行本: 326ページ
出版社: すいれん舎 (2013/10/4)
言語 日本語
ISBN-10: 4863692994
ISBN-13: 978-4863692992
発売日: 2013/10/4

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内容紹介

世界65か国に広まる「Kinbaku」ということばと文化! 緊縛が西洋でアートとして高い評価を受けている。本書は近年西洋世界で人気を博している日本の緊縛文化についてその起源をはじめ、結び縛ることの持つ奥深い意味から現代のアダルト産業における緊縛まで歴史的、文化的に紐解いた傑作である。世界に日本の緊縛文化の素晴らしさを広めた米国文化人著作の加筆翻訳書。 本書の構成と内容 第1章「緊縛の世界」では、緊縛の歴史をその起源から跡付けながら、それがいかに日本文化に深く根付いているか、明らかにする。稲作文化と縄や結びの繋がりから、武芸としての捕縄術、歌舞伎の責め場、浮世絵の責め絵を経て、戦後のSM雑誌、さらには映画、ビデオへと至り、現代的な緊縛が形成されていく過程が多数の図版とともにわかりやすく解説される。第2章では緊縛史に名を残す重要な人物を取り上げ、その業績を辿る。偏りのないそのセレクトは、むしろアメリカ人の著者ならでは。責め絵の伝統を引き継いだ月岡芳年や伊藤晴雨はもちろん、戦後SM雑誌を牽引した美濃村晃、辻村隆ら、また惜しくも先頃亡くなった濡木痴夢男や、リメイク版『花と蛇』への出演や壇蜜を縛ったことでも話題になった有末剛など、総勢26人が名を連ねる。第3章は「ハウツー」として、緊縛の基本的な縛り、すなわち高手小手、胡坐、菱縛りの3種の手順を、豊富な写真で図解する。そのほか、著書の緊縛写真を多数収録した「フォトギャラリー」や用語集も収録。

出版社からのコメント
著者緊急来日 10月23日~11月3日 ギャラリー新宿座http://shinjukuza.jp/にて写真・映像展

目次
日本語版への序文
謝辞
序文

第1章緊縛の世界―精神、歴史、産業
結びは日本文化と切っても切れない実用的かつ神聖な要素である
緊縛の歴史と起源
(1)捕縄術―捕え縛るための武芸 緊縛の歴史と起源
(2)公式の罰、非公式の罰―力の象徴
野蛮から芸術へ―エロティックな責め絵の誕生
■ 歌舞伎と「新派」劇
■ グラフィック・アート 出版と写真―伊藤晴雨とSMの進化
■伊藤晴雨の登場
カストリ雑誌とSM雑誌の黄金時代
「現代的」SMの出現と第二次雑誌ブーム
映画におけるSM―驚くべき日活の事例
今日の緊縛―アートか、ポルノか、単なる個人的情熱か
幕間 フォトギャラリー

第2章 緊縛に歴史における26人の重要人物たち
月岡芳年―浮世絵師
伊藤晴雨―アーティスト、現代的緊縛の父
美濃村晃―アーティスト、作家、雑誌編集長、縛師、天才
辻村隆―ロマンティックな縛師
名和弓雄―作家、歴史家、江戸武芸専門家
椋陽児―鉛筆デッサンの大家
長田英吉―SMステージショーの父
団鬼六―小説家、雑誌編集長、映画製作者
谷ナオミ―映画スター
濡木痴夢男―伝説の縛師
浦戸宏―映画縛師、自称ロープマン
小日向一夢、春日章、小妻要―三人の黄金時代の絵師たち
明智伝鬼―縄の天才
杉浦則夫―写真家
雪村春樹―縛師、出版者、プロデューサー
有末剛―有名女優写真集やメジャー映画でも活躍する才気溢れる縛師
早乙女宏美―緊縛モデル、作家
麻来雅人、奈加あきら、乱田舞―若い世代の縛師、ステージパフォーマー
廣木隆一、石井隆―映画監督
長田スティーブ―西洋生まれの縛師、ステージパフォーマー
鏡堂みやび―現代の責め絵師
幕間 用語集

第3章 ハウツー緊縛
基本原則
1安全性
2常識
緊縛の基礎となる哲学、実践、道具、エロティシズム
1哲学
2実践
3道具
4エロティシズム
緊縛の古典的な型
(1) 3本縄の高手小手縛り(別名後手縛り) 緊縛の古典的な型
(2) 胡坐縛り 緊縛の古典的な型
(3) 菱縛り
あとがき
参考文献
日本語版解説
日本人の知らない日本文化史の奥深さに触れるきっかけに
アリス・リデル

著者について
マスター“K"(マスター“K") 40年以上にわたる緊縛研究家。1970年代に学生として日本に滞在したときに初めて緊縛に興味を持つ。それ以来、このテーマについて数多くの記事を執筆、また著書も3冊刊行している。現在、西洋での緊縛実践者・教師の第一人者と目されている。カリフォルニア州ロスアンジェルス在住。当地のエンタテイメント産業で働いている。 山本規雄(ヤマモトノリオ) 1967年、東京生まれ。出版社勤務を経て、現在翻訳業、編集業に携わる。主な訳書に、『体位の文化史』(作品社,2006)、『オルガスムの歴史』(作品社,2006)、『<同性愛嫌悪(ホモフォビア)>を知る事典』(明石書店,2013)、『ユイスマンス―デカダンスの美学』(閏月社,2013)ほか。

“K”氏は、学生のころ、留学先の日本で緊縛に出合った。その後、40年間研究を続けているという。著書では、団鬼六や雪村春樹など緊縛界の巨匠26人の偉業や、写真、結び方などが紹介されている。“K”氏が言う。

「緊縛はものすごくエロチックだし何百年もの歴史を持ち、美学を感じます。アートにもなるし、社会文化としても面白い。一方、危険も伴うから技術も必要で、そこが奥深い。より性的に見せるには、縛りの位置や緩急の付け方が大事。縄を通したコミュニケーションは、パートナーとの信頼関係を深めます。この本は65カ国で売られていて、購入者の男女比は半々です。米国では女性の間でSM小説がブームになっていて、米国で主催した講習会には、カップルや若い女性が多く来た。今回の写真展のモデルは、その時の参加者を含めたアマチュア女性たちです」

 思わぬ効果もある。
「縛られることでドーパミンが放出される。リラックス効果で、よく眠れるようになったとか、代謝がよくなるのでダイエットになったとの声もあります」

 と、ここでマスター“K”氏が、おもむろにスカーフをとく。記者を縛ってくれるというので、初体験してみた。椅子に座った体勢で、足首を交差させられる。両手を背中に回し、スカーフを複雑に編み込ませ、キツく縛る。ツボに結び目が当たるから、イタ気持ちいいし、背筋が張る。悪くない……。ある縛師の関係者は、国内でも緊縛講習があると、若い女性が殺到するという。男性を縛ってあげたい願望があるのだとか。27日には、新宿座でマスター“K”氏がトークイベントを開催。直々に縛り方を教えてくれる。

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