「名取洋之助」白山眞理著(平凡社 1680円)
「名取洋之助」白山眞理著(平凡社 1680円)
日刊ゲンダイ2014年2月6日 掲載
http://gendai.net/articles/view/book/147763
■報道写真家の先駆者の仕事の全貌を概観
日本人として初めてアメリカ「LIFE」誌の表紙を飾った名取洋之助は、報道写真家の他にも編集者、プロデューサーなどさまざまな顔を持っていた。本書は、写真作品はもちろん、多岐にわたる氏の仕事の全貌を紹介するビジュアルブック。
成績劣等、札付きの不良少年だった名取は、大学へ進学できず、1928年、知人のいるドイツに向かう。現地で、年上の工芸デザイナー・エルナと結婚。彼女が撮影した写真を組み写真にして写真週刊誌に投稿し、採用された氏は、自分の生涯の仕事がジャーナリストとしての写真家だと思いついたという。その後、新聞社の契約写真家になり、満州事変で世界の注目が集まった日本に特派員として赴任。しかし、ヒトラー政権下で外国人ジャーナリストの就業が禁じられたためドイツに戻ることができなくなり、日本で外国向けグラフ雑誌「NIPPON」を創刊する。
軍をテーマにした組み写真(写真)をはじめ、隠れキリシタンの末裔が暮らす長崎の福江島を訪れた際の作品や、1936年に3年ぶりにドイツに向かう途中で立ち寄った朝鮮・満州での作品、ベルリン・オリンピックや、その翌年のアメリカ横断、そして戦後に重ねた世界各地での撮影行での成果などを網羅。芸術的な写真を軽蔑していたという名取の作品からは、被写体の人々が生きた「時代」の空気が生々しく伝わってくる。
報道写真を標榜して発足した制作集団「日本工房」でともに活動した土門拳やデザイナーの亀倉雄策、戦後「日本の『ライフ』」を作ろうと創刊した「週刊サンニュース」でともに仕事をした木村伊兵衛や藤本四八らの証言なども織り交ぜながら、その伝説となった仕事の数々を振り返る。
日刊ゲンダイ2014年2月6日 掲載
http://gendai.net/articles/view/book/147763
■報道写真家の先駆者の仕事の全貌を概観
「名取洋之助 報道写真とグラフィック・デザインの開拓者」(コロナ・ブックス)白山眞理著(平凡社 1,680円)
・発売日:2014年01月15日
・著者/編集:白山眞理
・出版社:平凡社
・サイズ:単行本
・ページ数:159p
・ISBNコード:9784582634891
【内容情報】
米『LIFE』誌の表紙を飾った最初の日本人カメラマン。戦前の日本を世界に紹介し、“前畑、ガンバレ!”で有名な1936年ベルリン・オリンピックをルポした報道写真家は、日本のグラフ誌を切り拓いたリーダーでもあった。本書は1930年代から60年代に撮影された自身による写真作品、また河野鷹思、土門拳、亀倉雄策らと制作した『NIPPON』をはじめ、いまや伝説となったグラフ誌の数々もあわせ、名取の生涯にわたる仕事を網羅する。
【目次】
皇軍ー1935
キリスト教徒の村ー1935
朝鮮・満洲ー1936
オリンピックー1936
ドイツ紀行ー1936
アメリカー1937
忘れられた島ー1954
中国ー1956
中国・麦積山石窟ー1956
ロマネスクー1959~62〔ほか〕
【著者情報】
白山眞理(シラヤママリ)
1958年東京都生まれ。昭和女子大学文学部卒業。千葉大学大学院融合科学研究科単位取得退学。学術博士。現在、日本カメラ博物館運営委員
日本人として初めてアメリカ「LIFE」誌の表紙を飾った名取洋之助は、報道写真家の他にも編集者、プロデューサーなどさまざまな顔を持っていた。本書は、写真作品はもちろん、多岐にわたる氏の仕事の全貌を紹介するビジュアルブック。
成績劣等、札付きの不良少年だった名取は、大学へ進学できず、1928年、知人のいるドイツに向かう。現地で、年上の工芸デザイナー・エルナと結婚。彼女が撮影した写真を組み写真にして写真週刊誌に投稿し、採用された氏は、自分の生涯の仕事がジャーナリストとしての写真家だと思いついたという。その後、新聞社の契約写真家になり、満州事変で世界の注目が集まった日本に特派員として赴任。しかし、ヒトラー政権下で外国人ジャーナリストの就業が禁じられたためドイツに戻ることができなくなり、日本で外国向けグラフ雑誌「NIPPON」を創刊する。
軍をテーマにした組み写真(写真)をはじめ、隠れキリシタンの末裔が暮らす長崎の福江島を訪れた際の作品や、1936年に3年ぶりにドイツに向かう途中で立ち寄った朝鮮・満州での作品、ベルリン・オリンピックや、その翌年のアメリカ横断、そして戦後に重ねた世界各地での撮影行での成果などを網羅。芸術的な写真を軽蔑していたという名取の作品からは、被写体の人々が生きた「時代」の空気が生々しく伝わってくる。
報道写真を標榜して発足した制作集団「日本工房」でともに活動した土門拳やデザイナーの亀倉雄策、戦後「日本の『ライフ』」を作ろうと創刊した「週刊サンニュース」でともに仕事をした木村伊兵衛や藤本四八らの証言なども織り交ぜながら、その伝説となった仕事の数々を振り返る。
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