「漢方薬は非科学的」は間違い サイエンス漢方処方ってナンダ?「西洋医が教える、本当は速効で治る漢方」

「漢方薬は非科学的」は間違い サイエンス漢方処方ってナンダ?
(更新 dot.asahi.com2014/7/25 20:00)

http://dot.asahi.com/ent/publication/news/2014072500100.html?dot_m_t03=17

 漢方薬というと、身体に負担をかけずにじっくりと体質改善を促すというイメージがあります。また実際に医療現場でも、漢方薬の処方率は低く、薬としての"評価"は十分にされているわけではありません。しかし、「漢方薬はもともと急性期の病気を標的として開発された『速効性』のある薬」と断言する医師がいます。本書『西洋医が教える、本当は即効で治る漢方』の著者の井齋偉也さんです。

「西洋医が教える、本当は速効で治る漢方」(SB新書)井齋偉矢著(SBクリエイティブ 788円税込)


画像


東洋思想に縛られず、西洋薬と同じように処方するのが「サイエンス漢方」のキモ! 西洋薬と同じように症状によって合理的に処方する独自の方式が、従来の漢方の概念を覆す。西洋医学が難渋する疾患を抱える人にも、すみやかに解決できる道筋を提起する!
第1章 漢方薬は速効性のある科学的な薬だった
漢方薬は昔から急性期の薬だった.
西洋薬の利点と落とし穴
西洋薬との併用で肺炎もすみやかに改善
観念的な東洋思想は後付けされたもの
漢方医療を取り巻く閉鎖的な状況
東洋思想を切り捨てることで漢方は飛躍する
サイエンス漢方処方という考え方
少しずつ漢方薬の謎が解けてきた
西洋のハーブ療法と漢方薬はここが違う
漢方薬は「超多成分系薬剤」と考える
多成分で体の「治す力」を一気に底上げする
患者さんは「自分が治す」という意識をもつ
初期に大量投与するのがポイント
いま体に起こっている不具合に間髪入れずに投与
漢方が欧米で評価されない理由
アメリカで漢方薬の臨床試験が始まった!

第2章 漢方薬の速効性を支える3つの柱
速効性のしくみ1 免疫力を高め、過剰な炎症を抑える
体の「治す力」を迅速に立ち上げる
漢方薬は免疫をいち早く立ち上げる
過剰な炎症を鎮め、障害された組織も修復
西洋薬の穴埋めとして漢方薬は最高の武器に
効果を得るには「炎症の見極め」が重要
風邪に使う薬はどれも免疫賦活・抗炎症作用が高い
漢方薬の刺激で体が自らバランスを回復していく
速効性のしくみ2 微小循環障害を改善する
微小循環障害は炎症に付随しやすい
さまざまな病気の引き金となる
血管壁での一酸化窒素の産生を促す
心臓外科の分野からも注目されている
速効性のしくみ3 体内の水分をピンポイントで調整
漢方薬は特定のアクアポリンに作用する
「脳浮腫に五苓散」は脳外科では常識に
膝にたまっている水も漢方薬で解消した

第3章 急性の病気にここまで効く
日常的に起こりやすい病気
頭痛ータイプによって葛根湯、呉茱萸湯、五苓散を使い分ける
花粉症、アレルギー性鼻炎ー中程度までは小青竜湯、重症なら+越婢加朮湯
膝から下のむくみー猪苓湯または越婢加朮湯
セキ止めー症状に応じた漢方薬を
過敏性腸症候群ー下痢型には半夏瀉心湯
貧血ー当帰芍薬散
足腰の衰えによるふらつきー八味地黄丸
鼻涙管狭窄で涙が止まらないー紫蘇飲
打撲傷ー通導散
筋肉痛ー麻杏.甘湯
すぐ治したい不快な症状
こむら返りー芍薬甘草湯
肩こりー葛根湯または桂枝加葛根湯
食べすぎー六君子湯
鼻血ー三黄瀉心湯
いぼ痔ー芍薬甘草湯
病院で必ず診てもらう必要のある病気
インフルエンザー症状の変化に応じて処方
ノロウイルスによる激しい胃腸炎ー桂枝人参湯
抗がん剤や首への放射線治療後の口腔粘膜炎ー半夏瀉心湯
急性肺炎ー小柴胡湯、竹.温胆湯、柴胡桂枝湯を使い分ける
心不全ー木防已湯
急な動悸ー三黄瀉心湯
「五苓散」はさまざまな救急の場面で使える
悪酔い、二日酔い
めまい
乗り物酔い
飛行機が降下する時の耳の痛み
子どもの嘔吐
脳浮腫
コラム 五苓散+小柴胡湯が効果的なその他の病気
「葛根湯」は胸から上に幅広く効果を発揮
【乳腺炎】
【母乳のコントロール】
【首のリンパ節炎】
【顎関節症】
【中耳炎】
【眼精疲労】
「抑肝散」は気持ちの高ぶりを抑える
怒り
認知症

第4章 慢性の病気にここまで効く
「炎症性の皮膚疾患」は微小循環の改善がカギ
アトピー性皮膚炎ー温清飲
尋常性乾癬ー桂枝茯苓丸加.苡仁
「女性」の血のめぐりをよくする漢方薬
月経困難症ー加味逍遥散.
冷え症ー当帰芍薬散
不妊症ー八味地黄丸
「多愁訴」はポイントとなる症状で処方が変わる
こんな多愁訴がみられたら「女神散」
こんな多愁訴がみられたら「柴胡加竜骨牡蠣湯」
こんな多愁訴がみられたら「半夏厚朴湯」
こんな多愁訴がみられたら「炙甘草湯」
こんな多愁訴がみられたら「柴胡桂枝乾姜湯」
こんな多愁訴がみられたら「桂枝加竜骨牡蠣湯」
コラム 体質別・うつ傾向に効果的な漢方薬.
高齢者の生命力を引き上げる漢方薬
生まれ持った生命力の衰えを防ぐー八味地黄丸
睡眠パターンを改善し、精神面の安定を図るー酸棗仁湯
胃腸機能を高め、免疫能を向上させるー六君子湯
排尿障害ー清心蓮子飲
高血圧ー症状に応じて使い分ける
慢性前立腺炎ー桂枝茯苓丸
長期入院による呼吸器感染症ー清肺湯
夜間せん妄ー甘麦大棗湯

第5章 漢方薬の上手な利用法Q&A
主な参考文献
病院リスト


西洋医が教える、本当は速効で治る漢方 (SB新書)
SBクリエイティブ
井齋 偉矢(いさい ひでや)

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 西洋医が教える、本当は速効で治る漢方 (SB新書) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



西洋医が教える、本当は速効で治る漢方 [ 井齋偉矢 ]
楽天ブックス
SB新書 井齋偉矢 SBクリエイティブ発行年月:2014年05月19日 予約締切日:2014年05月


楽天市場 by 西洋医が教える、本当は速効で治る漢方 [ 井齋偉矢 ] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


・発売日:2014年05月19日頃
・著者/編集:井齋偉矢
・出版社:SBクリエイティブ
・サイズ:新書
・ページ数:207p
・ISBNコード:9784797377330

【内容情報】
漢方薬は身体にじっくり働きかけ、体質を改善していく薬という認識が強いが、実はその誕生時から急性期の病気を標的に開発されてきた。約2000年前、腸チフスやコレラなど急性疾患で亡くなる人が多かった時代に求められてきたので、漢方はその黎明期から救急医学であった。急性期の病気に対し、驚くほどの速効性と切れ味を発揮すること、これが漢方薬の真骨頂。最近では、多成分で構成される漢方薬の薬理学的効果が解明されつつあり、西洋薬と同じように、東洋思想を抜きに処方することが可能だ。「サイエンス漢方処方」を提唱する第一人者による斬新な漢方論!

【目次】
第1章 漢方薬は速効性のある科学的な薬だった
漢方薬は昔から急性期の薬だった
西洋薬の利点と落とし穴 ほか
第2章 漢方薬の速効性を支える3つの柱
免疫力を高め、過剰な炎症を抑える
微小循環障害を改善する ほか
第3章 急性の病気にここまで効く
日常的に起こりやすい病気
すぐ治したい不快な症状 ほか
第4章 慢性の病気にここまで効く
「炎症性の皮膚疾患」は微小循環の改善がカギ
「女性」の血のめぐりをよくする漢方薬 ほか
第5章 漢方薬の上手な利用法Q&A
一般の人が上手に漢方薬を利用するためのQ&A
医者が上手に漢方薬を利用するためのQ&A

【著者情報】
井齋偉矢(イサイヒデヤ)
1950年、北海道生まれ。北海道大学卒業後、同大学第一外科に入局。専門は消化器外科、肝臓移植外科で日本外科学会認定専門医。1989年から3年間オーストラリアで肝臓移植の臨床に携わる。帰国後独学で漢方治療を本格的に始め、現在、日本東洋医学会認定専門医・指導医。2012年にサイエンス漢方処方研究会を設立し理事長を務める。医療法人静仁会静仁会静内病院

電子書籍


西洋医が教える、本当は速効で治る漢方 (SB新書)
SBクリエイティブ株式会社
2014-07-24
井齋 偉矢

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 西洋医が教える、本当は速効で治る漢方 (SB新書) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



西洋医が教える、本当は速効で治る漢方-【電子書籍】
楽天Kobo電子書籍ストア
漢方薬は、速効性のある科学的な薬だった!<br><br>東洋思想に縛られず、西洋薬と同じように処方す


楽天市場 by 西洋医が教える、本当は速効で治る漢方-【電子書籍】 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


 井齋さんは北海道大学卒業後、同大学第一外科に入局。独学で漢方治療を始め、現在は日本東洋医学会認定専門医、指導医を務めるなど、その道のスペシャリストとして活動を行っています。


 その井齋さんは、自らが提唱する「サイエンス漢方処方」の第一人者でもあります。サイエンス漢方処方とは一体どのようなものなのでしょうか。本書によると「現代薬理学の側面から漢方薬の科学的な位置づけを明確にし、全ての医者が違和感なく、現代医療の枠組みの中で漢方薬を効果的かつ安全に使用できる環境を整備すること」であるとのこと。つまり、西洋薬と同様、科学的な証拠(エビデンス)を重視して、漢方も扱っていきましょうというスタンスを指します。


 井齋さんは自身の診察経験に基づきながら漢方薬の即効性の高さをこう説明します。


「漢方薬を飲んでもらうだけで肩こりなら1時間、単純なめまい発作なら2時間、急な動悸では10分、こむら返りに至ってはわずか5分くらいでよくなります。また、インフルエンザによる発熱や、ノロウイルスによる下痢・嘔吐も、ほぼ半日でたいてい鎮静化し、翌朝にはすっかり元気になって、患者さんたちはモリモリ食事をとっています」(本書より)


 本書の中では、具体的に症状に合わせてどの漢方薬が効くのか、ということが紹介されています。例えば、悩みを抱えている人も多い花粉症に即効で効く漢方薬として「小青竜湯」が紹介されています。


「小青竜湯には、抗ヒスタミン薬に負けない速効性があり、なおかつ、抗ヒスタミン薬に見られる副作用が全くないのが特徴です。(中略)くしゃみ、鼻水といった鼻炎の症状は、一日のうちで朝起きたときに最も症状が強く出ます。『モーニングアタック』と呼ばれるものです。これに対処するにはとにかく朝起きたらすぐに小青竜湯を一包飲みます。これだけでうまくいくこともあります」(本書より)


 即効性をもつ漢方薬を、サイエンス漢方処方によって西洋薬とうまく使い分けられるようになると、医者にとっても、患者さんにとっても「この上ない福音」となると井齋氏は断言します。


「医者は病気と闘うための戦略が一気に増えますし、患者さんはずっと悩んでいた症状が解決される道が開けます。前記したように、医学の質が飛躍的に向上していくこ間違いありません。これを実現するには、漢方薬が有効であるという臨床データを積み上げる一方で、なぜ有効なのかという科学的根拠を、誰もが納得する形で示すことが必要不可欠です。これこそ、サイエンス漢方処方の目指すところでもあります」(本書より)


 漢方薬は、苦い、飲みにくい、効果が表れるまでに時間がかかる等の先入観を抱いている人も多いと思いますが、漢方薬の"知られざる力"を知ってしまったら、そんな先入観もなくなるかもしれません。

(記事提供:BOOK STAND)