【書評】 美の侵犯 蕪村×西洋美術 北川 健次 著 (求龍堂・2592円)

【書評】
美の侵犯 蕪村×西洋美術 北川 健次 著 (求龍堂・2592円) 
東京新聞2014年9月14日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2014091402000184.html


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◆句と絵の共鳴を発見

「美の侵犯 蕪村×西洋美術」北川健次著(求龍堂 2,592円税込)


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美の侵犯―蕪村×西洋美術
求龍堂
北川 健次

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美の侵犯 [ 北川健次 ]
楽天ブックス
蕪村×西洋美術 北川健次 求龍堂発行年月:2014年06月 ページ数:207p サイズ:単行本 IS


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・発売日:2014年06月
・著者/編集:北川健次
・出版社:求龍堂
・サイズ:単行本
・ページ数:207p
・ISBNコード:9784763014290

【内容情報】
与謝蕪村の俳句と西洋美術に、果たして通底する何があるのか?ジャンルも時代も国も飛び越えて符合するヴィジョン!

【目次】
レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ(ラ・ジョコンダ)』
フランシスコ・デ・ゴヤ『砂に埋もれる犬』
ジョゼフ・コーネル『鳥たちの天空航法』
アルブレヒト・デューラー『メレンコリア1』
ハンス・ベルメール『ウニカ』
アントニ・ガウディ『サグラダ・ファミリア』
フランチェスコ・グアルディ『灰色のラグーナ』
アルノルト・ベックリン『死の島』
オディロン・ルドン『聖アントワーヌの誘惑』第三集9「…私は孤独のうちに沈んだ。私はうしろの木に住んでいたのだ」
マルセル・デュシャン『彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも』〔ほか〕

【著者情報】
北川健次(キタガワケンジ)
1952年福井県生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科修了。駒井哲郎に銅版画を学び、棟方志功・池田満寿夫の推挽を得て作家活動を開始。銅版画とオブジェの分野の第一人者的存在。その他に油彩画、写真、詩、評論も手がける。鋭い詩的感性と卓越した意匠性を駆使した作品は、美術界で独自の高い位置を占めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

[評者]齋藤愼爾=俳人・文芸評論家

 銅版画、油彩、コラージュ、オブジェ、写真、エッセイと多彩なジャンルで活躍する著者はある日、啓示にも似た想念が卒然と湧出したという。十代の頃から親しんできた蕪村の俳句に照応する西洋美術の作品を見つけ出そうという想像力の冒険への促しであった。

 それは同時にルネサンスやバロック、シュルレアリスム、キュビスムなど西洋美術史を追尋する営為を意味した。読者はジャンルも時代も国も飛び越え、蕪村と西洋美術が合わせ鏡のように共鳴し始める光景を目撃することになる。

 例えば<飛尽(とびつく)す鳥ひとつづつ秋の暮>を「鳥ひとつづつ飛尽す」と言葉を倒置的に入れ替えることによって、全ての鳥が飛び去った寂寞感(せきばくかん)を示唆する。

 次に、帝政ロシア末期の名門貴族でありながら、投身自殺で四十一年の生涯を終えたニコラ・ド・スタールの絵『かもめ』に言及し、その飛翔(ひしょう)する姿は、ゴッホが晩年に描いた群れなす鳥と鏡像のように酷似していると言う。さらに、蕪村の句の「飛尽す」が、スタールでは「描き尽す」となり、「秋の暮」を「人生の終幕」とみれば、この絵は画家が自らに手向けたレクイエムだと解している。

 鬼才が詩的直感力で告知する蕪村ルネサンス。読了後、この一冊こそが、私たちの脳髄を撃つ“美の侵犯”であったことを知ったのだった。

 きたがわ・けんじ 1952年生まれ。美術家。著書『絵画の迷宮』など。

◆もう1冊 
 萩原朔太郎著『郷愁の詩人 与謝蕪村』(岩波文庫)。蕪村の句のなかに浪曼性とポエジーを発見した古典的名著。


郷愁の詩人 与謝蕪村 (岩波文庫)
岩波書店
萩原 朔太郎

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与謝蕪村 郷愁の詩人 岩波文庫 / 萩原朔太郎 【文庫】
LAWSONほっとステーション
商品の詳細ジャンル文芸フォーマット文庫出版社岩波書店発売日1988年11月ISBN978400310


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