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zoom RSS 【書評】 『満蒙 日露中の「最前線」』 麻田雅文著 (講談社選書メチエ・1998円) (東京新聞)

<<   作成日時 : 2014/09/29 08:40   >>

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【書評】
満蒙 日露中の「最前線」 麻田 雅文 著 (講談社選書メチエ・1998円)

東京新聞2014年9月28日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2014092802000184.html

◆鉄道の権益めぐる三国志

『満蒙 日露中の「最前線」』(講談社選書メチエ)麻田雅文著(講談社 1,998円税込)



画像



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・発売日:2014年08月12日頃
・著者/編集:麻田雅文
・出版社:講談社
・サイズ:全集・双書
・ページ数:318p
・ISBNコード:9784062585835

【内容情報】
二〇世紀前半、日本、ロシア、中国のそれぞれの「辺境」地域は、なぜ「生命線」となったのか。義和団戦争から満鉄解体まで、満蒙でくりかえされる軍事衝突には、「鉄道」をめぐる利権が絡んでいた。ロシアが「北満洲」に設立した中東鉄道とライバル会社満鉄との権益競争、ロシア革命後の「革命派」と「反革命派」の内戦、張作霖など軍閥とスターリンの対決…。鉄道をめぐるドラマを辿り、新しい国際政治史を描く。

【目次】
第1章 『坂の上の雲』の先へー小村寿太郎とウィッテ
シベリアから満洲へ
関東州の誕生と大連・旅順の勃興
満洲占領から併合計画へ
日露戦争の敗北と、日本に残した「遺産」

第2章 日露協約時代の「満蒙問題」-伊藤博文とココフツォフ
日露戦争後の極東政策の転換
伊藤博文暗殺と日露関係の危機
辛亥革命と利権拡大

第3章 「北満洲」における大戦・革命・内戦ー田中義一とホルヴァート
第一次世界大戦の衝撃
ロシア革命の「北満洲」への波及
北満シベリア出兵と日英米の介入
張作霖、「北満洲」も制す

第4章 ソ連と奉天派の対決ー張作霖、張学良親子とカラハン
「北満洲」を欲するソ連
奉天派との対立
日本との鉄道利権をめぐる確執
奉ソ紛争

第5章 満洲国という難問ー昭和天皇、蒋介石とスターリン
満洲事変とソ連の中立
中東鉄道の売却
ソ連の極東防衛網と日ソの激突
戦勝大国間の取引

【著者情報】
麻田雅文(アサダマサフミ)
1980年生まれ。2003年、学習院大学文学部史学科卒業。2010年、北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得後退学。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員、ジョージ・ワシントン大学客員研究員を経て、2013年より東北大学東北アジア研究センター教育研究支援者。専門はロシアと東アジアの近現代史

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二〇世紀前半、日本、ロシア、中国のそれぞれの「辺境」地域は、なぜ「生命線」となったのか。義和団戦争か


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[評者]佐江衆一=作家

 本書のタイトル「満蒙(まんもう)」という言葉を、一九八〇年生まれの著者と同世代か戦後生まれの読者は、どのようにイメージするのだろう。戦前生まれの私は「満蒙は日本の生命線」という言葉をよく耳にしたし、満蒙開拓団や満蒙青少年義友軍で旧満州(中国東北部)に渡った人々を知っており、その取材で、シベリア鉄道に接続して中国の満州里から綏芬河(すいふんが)、そしてロシアのウラジオストクへ東西にのびる中東鉄道のハルビン・牡丹江間を乗車した。

 本書は、日清・日露戦争から第二次大戦終戦までの、日本も植民地拡張時代の半世紀、満蒙を走る中東鉄道の権益の歴史をロシア、中国、日本の政治家の側から特にロシアの資料を駆使して記述しており、私には多くの発見があった。第一章は小村寿太郎とウィッテ。ウィッテは私にはなじみの薄い人物だが、帝政ロシアの蔵相、後に首相。彼はバンクーバーから太平洋航路で不凍港ウラジオストク、そして中東鉄道とシベリア鉄道でヨーロッパを結ぶ物流を構想していたというから驚く。

 第二章以降、伊藤博文をハルビン駅で暗殺した安重根、満州事変をおこした関東軍参謀石原莞爾も登場するが、孫文、張作霖、張学良、トロツキーとロシア人のさらなる登場で、中東鉄道の利権をめぐる二十世紀の満蒙三国志の感がある。そして、昭和天皇、蒋介石とスターリンの終章で、今日に直結する歴史が展開する。中でもスターリンは、大戦終結の夏に「日本は殲滅(せんめつ)されたあと二〇年かそれくらいで」「復活するのだろう」と予想し、四十年先の極東の安全保障を考えていたというから、これまた驚く。

 『昭和天皇実録』が完成し、本書に新事実が加わるかもしれないが、歴史認識が近隣諸国でさわがしい昨今、若い読者、とくに学生諸君に本書をすすめたい。間もなく戦後七十年だが、満蒙の悲劇を知る私には、ソ連軍の進攻で我が子を自決させつつ中東鉄道の鉄路を逃れた同胞の姿が目に浮かぶ。
 
 あさだ・まさふみ 1980年生まれ。近現代史研究家、専門はロシアと東アジア。

◆もう1冊
 井出孫六著『中国残留邦人』(岩波新書)。国策によって旧満州に送り出され、敗戦によって置き去りにされた人々のその後をたどる。


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