【出版HOT NEWS】 イスラエルで生まれたドローンの発想 「無人暗殺機 ドローンの誕生」
出版HOT NEWS
イスラエルで生まれたドローンの発想
日刊ゲンダイ2015年4月3日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/158585/1
Amazon.comは、商品の配送時間短縮のため「ドローン」と呼ばれる小型無人飛行機での配送サービスを計画中であると発表。
早ければ今年中に実現するといわれている。日本でも、活火山上空の観測や福島第1原発の調査などに用いられている。
しかし、このドローンはもともと軍事用に開発された技術だった。リチャード・ウィッテル著、赤根洋子訳「無人暗殺機ドローンの誕生」(文藝春秋 2000円+税)は、いまやアルカイダやイスラム過激派を、搭載するミサイルで暗殺するまでに至っているドローンの開発史。その誕生と変貌の歴史が、克明につづられている。
無人飛行機は、「Unmanned Aerial Vehicle」(無人航空機)の頭文字を取ってUAVとも呼ばれる。UAVの発想が生まれたのは、イスラエルだ。1973年の第4次中東戦争のさなか、当時36歳だったエイブ・カレムという人物が、囮のロケット弾の開発を命じられる。彼はイスラエル空軍のエンジニアチームを率いて戦闘機を改良し、イスラエル軍最高賞である防衛賞を3度も受賞していた。
ところが、カレムによるUAVのアイデアはイスラエルで受け入れられず、失意の中でアメリカへ移住。航空宇宙産業が巨大なアメリカで、UAVの技術を生かした起業を決意する。これが、ドローン誕生の始まりだった。
本書には、「必要は発明の母にして、戦争は必要の母である」という言葉がつづられている。2001年、アメリカで同時多発テロが起きてから2カ月後、アフガニスタンでは「プレデター3037」という名のUAVが、当時アルカイダのナンバー3であったモハメド・アテフを殺害している。以降、UAVの開発は加速度的に進んでいる。今後、UAVの存在は日本の安全保障環境にも大きな影響を与えると本書。巻末には、元外務省主任分析官の佐藤優氏の解説付きだ。
イスラエルで生まれたドローンの発想
日刊ゲンダイ2015年4月3日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/158585/1
「無人暗殺機 ドローンの誕生」 リチャード・ウィッテル著(文藝春秋 2,160円税込)
卑劣な殺人マシンか、素晴らしき兵器か?
無人偵察機からテロリストを殺害するまで進化した無人攻撃機。誰が何のためにここまで開発したのかを追及したノンフィクション大作。
プロローグ 無人暗殺機の創世記
第一章 天才エンジニアが夢見た無人機 模型好き少年の飛翔
ユダヤ人の航空技師カレム。第四次中東戦争で苦戦した祖国のためにと考えた「無人機」。その実現のためにアメリカに移住し起業・開発に乗り出す
第二章 無人機に革命をもたらした男 ブルー兄弟はGPSに目覚めた
エール大学出身の冒険野郎は自分で飛行機も操縦。キューバでカストロ政権に拘束されたこともあった。やがてレーガン支持者となり、無人機「プレデター」を考案する
第三章 麦わら帽子は必ず冬に買え 投資の黄金律で揺れた武器市場
無人機「アンバー」を開発したカレムの前に、ブルー兄弟が現れ、彼の全資産・知的財産・技術を買収。だが、当時無人機の市場はゼロに近い状態だった‥‥
第四章 ボスニア紛争で脚光 消えかけた「プレデター」の再生
ソ連崩壊、冷戦終焉で国防費削減の時、ボスニア紛争で突如甦ったローテク撮影用の無人機への関心。CIAとパウエルが「未来の兵器」獲得に動き出した
第五章 陸・海・空軍が三つ巴で争奪 進化する無人機に疑念なし
ボスニアでの実戦配備・偵察飛行の実績により、もはや玩具ではないことが証明された無人機の効用。それに気付いた米軍内部は色めき立った。
第六章 殺傷兵器としての産声 ワイルド・プレデターの誕生
007に登場する機関銃付き自動車も顔負けの秘密兵器として無人機に注目した「ビッグサファリ」。「異常な愛情」と「オタク精神」で改良に乗り出す
第七章 リモコン式殺人マシン 「見る」から「撃つ」への転換
潜伏するテロリストの監視だけでなく攻撃にも使用可能となりうる無人機。これを駆使すれば巡航ミサイルより安価で民間人の被害も減らせるはずだった‥‥
第八章 アフガン上空を飛べるか ヘルファイアの雨が降る
無人機武装化へのステップは法律的にも技術的にも文化的にも大きな障害があった。武装化のための改造を禁じられたビッグサファリは苦肉の策に出る……
第九章 点滅しつづける赤ランプ ドイツからは操縦できない
9・11の直前、スイカを使ったミサイル発射実験も成功。あとはテロリストに向けるだけ。だが、ドイツ駐留米軍地位協定に違反するというクレームが提起された。
第十章 ならば地球の裏側から撃て CIAは準備万端
ラングレー(CIA本部)から操縦すれば、ノープロブレム。だが、暗殺ミサイル発射の引き金を引くのは、軍人かCIA職員か、それが問題になった‥‥
第十一章 殺せる位置にて待機せよ 9・11テロで一気に加速
テストは終った。レーザー照準機とヘルファイアミサイルを搭載した無人暗殺機「ワイルドファイア」はウズベキスタンから飛び立ち、ビン・ラディンらを狙う
第十二章 世界初の大陸間・無人殺人機の成功 悪党どもを殺せ
「あのトラックをやれ」と命令され、無人機から女性として初めてミサイルを発射したのは「チンギス」という名の兵士。彼女はいかにして歴史に名を残すことになったのか
第十三章 醜いアヒルの子 空の王者となる 戦争は発明の母
アルカイダのナンバー3を無人機が殺す直前、「プレデターは運用上有効ないし適切とは認められない」とペンタゴンの報告書は書いた。その予測は全くのハズレだった‥‥、
エピローグ 世界を変えた無人暗殺機 訳者あとがき…ほか。
解説
日本よ、中国空母も無力化する無人機革命に着目せよ 佐藤優
発売日: 2015年02月21日頃
著者/編集: リチャード・ウィッテル, 赤根洋子
出版社: 文藝春秋
サイズ: 単行本
ページ数: 443p
ISBNコード: 9784163902197
【内容情報】(出版社より)
卑劣な殺人マシンか、素晴らしき兵器か? 無人偵察機からテロリストを殺害するまで進化した無人攻撃機。誰が何のためにここまで開発したのかを追及したノンフィクション大作。
【内容情報】
戦争は発明の母であるーイスラエルで生まれ、ボスニア紛争で姿を現し、アフガンで敵を殲滅。地球の裏側のCIA本部で操縦、アメリカが密かに海外の領土で敵を暗殺しつづける「無人暗殺機」プレデターの知られざる開発史ー技術者、陸海空軍、ペンタゴン、CIAなどの暗闘を全て書いた傑作ノンフィクション。
【目次】
天才エンジニアが夢見た無人機ー模型好き少年の飛翔
無人機に革命をもたらした男ーブルー兄弟はGPSに目覚めた
麦わら帽子は必ず冬に買えー投資の黄金律で揺れた武器市場
ボスニア紛争で脚光ー消えかけた「プレデター」の再生
陸・海・空軍が三つ巴で争奪ー進化する無人機に疑念なし
殺傷兵器としての産声ーワイルド・プレデターの誕生
リモコン式殺人マシンー「見る」から「撃つ」への転換
アフガン上空を飛べるかーヘルファイアの雨が降る
点滅しつづける赤ランプードイツからは操縦できない
ならば地球の裏側から撃てーCIAは準備万端
殺せる位置にて待機せよー9.11テロで一気に加速
世界初の大陸間・無人殺人機の成功ー悪党どもを殺せ
醜いアヒルの子 空の勇者となるー戦争は発明の母
【著者情報】
ウィッテル,リチャード(Whittle,Richard)
ウッドロー・ウィルソン・センターの研究員、国立航空宇宙博物館の研究員(2013-14)を務める。「ダラスモーニングニューズ」のペンタゴン記者を二十二年間務めるなど、三十年にわたって軍事問題の取材を続けてきた。メリーランド州チェビーチェイス在住
赤根洋子(アカネヨウコ)
1958年生まれ。早稲田大学大学院修士課程(ドイツ文学)修了。ドイツ語・英語翻訳家
佐藤優(サトウマサル)
1960年東京都生まれ。作家・元外務省主任分析官。同志社大学大学院神学研究科修了
電子書籍
Amazon.comは、商品の配送時間短縮のため「ドローン」と呼ばれる小型無人飛行機での配送サービスを計画中であると発表。
早ければ今年中に実現するといわれている。日本でも、活火山上空の観測や福島第1原発の調査などに用いられている。
しかし、このドローンはもともと軍事用に開発された技術だった。リチャード・ウィッテル著、赤根洋子訳「無人暗殺機ドローンの誕生」(文藝春秋 2000円+税)は、いまやアルカイダやイスラム過激派を、搭載するミサイルで暗殺するまでに至っているドローンの開発史。その誕生と変貌の歴史が、克明につづられている。
無人飛行機は、「Unmanned Aerial Vehicle」(無人航空機)の頭文字を取ってUAVとも呼ばれる。UAVの発想が生まれたのは、イスラエルだ。1973年の第4次中東戦争のさなか、当時36歳だったエイブ・カレムという人物が、囮のロケット弾の開発を命じられる。彼はイスラエル空軍のエンジニアチームを率いて戦闘機を改良し、イスラエル軍最高賞である防衛賞を3度も受賞していた。
ところが、カレムによるUAVのアイデアはイスラエルで受け入れられず、失意の中でアメリカへ移住。航空宇宙産業が巨大なアメリカで、UAVの技術を生かした起業を決意する。これが、ドローン誕生の始まりだった。
本書には、「必要は発明の母にして、戦争は必要の母である」という言葉がつづられている。2001年、アメリカで同時多発テロが起きてから2カ月後、アフガニスタンでは「プレデター3037」という名のUAVが、当時アルカイダのナンバー3であったモハメド・アテフを殺害している。以降、UAVの開発は加速度的に進んでいる。今後、UAVの存在は日本の安全保障環境にも大きな影響を与えると本書。巻末には、元外務省主任分析官の佐藤優氏の解説付きだ。





