揺れる創価学会員 安保法案で自民と協調「おかしい」 (東京新聞2015年8月30日 朝刊)

【政治】
揺れる創価学会員 安保法案で自民と協調「おかしい」
東京新聞2015年8月30日 朝刊

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015083002000118.html?ref=rank


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安保法案反対のデモ行進をする参加者の中に、創価学会の三色旗を振る男性がいた=23日、東京・表参道で

 公明党の支持母体・創価学会の会員が安全保障関連法案をめぐり揺れている。自民党と共に法案を推し進める姿勢に疑問を抱き、学会の旗を持ってデモに参加したり、法案の撤回を求めて署名を集めたりする会員も。学会に詳しい専門家は「学会が求めてきた庶民感覚に基づく平和主義と、右傾化する自公連立政権の政策が離れてきたため」とみる。 (安藤恭子)

 今月二十三日、東京・表参道であった安保法案反対のデモに、青、黄、赤の三色の学会旗がはためいた。入信三十年という埼玉県の介護職員の男性(49)は「公明は平和の党と思っていたが、変わってきた。解釈改憲を認めるなんておかしい」と小旗を振った。

 大阪市ではその前日、憲法学者の木村草太・首都大学東京准教授を講師に、会員有志が「法案への賛成・反対にかかわらず、会員で迷いを共有する場に」と「日本国憲法を勉強する創価学会員の集い」を開催。子供二人を連れた主婦(35)は「公明が法案に歯止めをかけたと信じているが、不安も出てきた。もっと自民に物を言って」と求めた。

 父母の代から会員の農業天野達志さん(51)=愛知県安城市=は七月末、ツイッターで「ひとりの学会員」と名乗り、公明に法案撤回を求める署名集めを始めた。「武力で抑止力を高める発想は学会の平和哲学に反する」と訴える。創価大と創価女子短大の教員ら有志の会も法案に反対する声明を発表、千六百人超が賛同の署名をした。

 法案への不安が広がる一方、「学会では声を上げづらい」と明かす人たちも。関西地方の七十代女性は「法案に反対したら、他の会員に『反逆者』と言われた。対話も拒まれ、孤独で悔しい」と嘆く。

 近代日本宗教史が専門の島薗(しまぞの)進・上智大教授は「九条の平和主義を重んじる学会の教えを考えれば、法案に対して多様な意見が出て当然」と理解を示す。「自民との協調で従来の学会の教えと党の政策との距離は広がるとしても、個々の会員の思いは抑圧されることなく、尊重されるべきだ」と語る。

◆政治的な利用遺憾

 創価学会広報室の話 九条の平和主義と専守防衛を踏まえ、それに基づく法案の審議が国会で進められていると認識しています。法案をめぐる会員の集会や動きは関知せず、公認したものでもありません。当会の名前と三色旗が政治的に利用されることは大変遺憾です。

 <創価学会> 日蓮の仏法を信奉する宗教団体で、会員数は公称827万世帯。1930年に創価教育学会として創立。太平洋戦争中、国家神道の強制に抵抗して多くの幹部が検挙された。戦後再建され、現名誉会長の池田大作氏が第3代会長に就いた60年代以降、組織を拡大させた。学会の三色旗は赤が勝利、黄が栄光、青が平和を表す。公明党は61年に創価学会を支持母体に発足した公明政治連盟が前身。

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◆公明「歯止め」説明に腐心

 公明党の支持母体・創価学会の関係者に法案への反発が強まっていることに対し、党幹部は説明に苦心している。

 山口那津男代表は二十六日のBS番組で「私たちの説明が届いていない。反省しないといけない」と現状を率直に認めた。

 公明党は法案提出前の自民党との与党協議で、集団的自衛権の行使を日本を守る場合に限定したことなどを挙げ「公明党が歯止めをかける部分を吟味した」(山口氏)と自負していた。だが国会審議では、どんな状況なら集団的自衛権を行使できるのか政府の説明は曖昧なままで、野党に連日追及されている。

 政府が集団的自衛権の行使を合憲とする根拠に挙げる砂川事件の最高裁判決をめぐっても、公明党はもともとは「論理に飛躍がある」と否定的だったのに、政府・自民党に押し切られて容認した。

 こうした対応が、海外での武力行使が際限なく広がるとの不安や違憲立法批判を招く一因になり、創価学会を中心とした支持者の反発につながっている。だが法案に疑問を抱く支持者には「現場に行って説明するしか手はない」(漆原良夫中央幹事会会長)のが実情だ。 (新開浩)

今日の新刊
「私たちの平和憲法と解釈改憲のからくり」小西洋之著(八月書館 1500円+税)
日刊ゲンダイ2015年8月28日

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/163145

「私たちの平和憲法と解釈改憲のからくり 専守防衛の力と「安保法制」違憲の証明」 小西洋之著(八月書館 1,620円税込)


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専守防衛の力と「安保法制」違憲の証明 小西洋之 八月書館発行年月:2015年08月 ページ数:241


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発売日: 2015年08月
著者/編集: 小西洋之
出版社: 八月書館
サイズ: 単行本
ページ数: 241p
ISBNコード: 9784938140915

内容紹介

■著者 小西洋之より

本書は、集団的自衛権行使の解釈改憲が「なぜ、憲法違反なのか」について、分かりやすくご説明するものです。

集団的自衛権の行使は、60年以上の国会審議を通じ、「憲法9条の改正以外に可能とする手段がない」とされてきました。 それが、なぜ可能になったのか。

それは、真相を知っていただければ中学生や高校生でも理解できる不正の手口、「解釈改憲のからくり」によるものなのです。

私は、昨年の解釈改憲(7.1閣議決定)から、このからくりを国会で徹底的に追及してきました。
そして、それは、安保法制を審議する衆議院の特別委員会でも、最も多くの議論がなされた論点です。

しかし、衆議院では7月に強行採決がなされ、参議院に法案が送られています。
私は、参議院の特別委員会のメンバーとして、同僚議員とともにこのからくりの追及を続けています。
しかし、憲法の定める「60日ルール」によって、9月14日以降は衆議院の再可決だけで法案を成立させることができるのです。

このからくりを今すぐに、一人でも多くの国民の皆さまに知っていただきたい。
そして、「憲法を取り戻す」ために声を上げていただきたい。
それが、国会議員の憲法遵守・擁護義務を全力で果たすため、本書を書いた私の思いです。

また、本書は、私たちの平和憲法とは何か、憲法9条と前文に書かれている平和主義の考えについてご説明し、安倍総理の「積極的平和主義」の欺瞞(ぎまん)や、国是であった「専守防衛」がまったく別の姿に改変されていることを明らかにしています。
そして、「砂川判決」を集団的自衛権行使の合憲の根拠とする暴論を、徹底的に論破しています。

さらに本書は、こうした「憲法論」だけではなく、日本の安全保障において集団的自衛権行使が本当に必要なのか? という「政策論」についても、ていねいな分析を行っています。

ホルムズ海峡の事例、日本人親子が米軍艦船で避難する事例、自衛隊が米軍イージス艦を防護する事例が、集団的自衛権行使が全く不要な事例であることについて、徹底的にご説明します。

また、日米同盟のアメリカにおける本質的な価値を明らかにし、日本が米国のために集団的自衛権行使をしなくとも日米同盟はなんら問題がないことを明らかにしています。

一方で、本書は、安保法制の集団的自衛権行使がどのような海外派兵も可能にする、まったく歯止めの無いものであることについても、詳細にご説明しています。

このように、本書をお読み頂ければ、集団的自衛権行使と安保法制全体に共通する主要な論点のほぼすべてについて、本質的なご理解がいただけます。(「イメージ」にある目次をご参照)

本書が、安保法制に対する「国民の皆さんの憲法論、政策論」として、お役に立てることを心から願っています。

出版社からのコメント
戦後70年を迎えた今、私たちが守ってきた「平和憲法」が破壊されようとしています。
安保法制の「違憲」を完膚なきまでに立証したこの本には、平和憲法を守る力があります。
また、新しい安全保障環境の中でも揺るがない、専守防衛の力を再認識することができます。

元霞が関官僚の筆者は、(学説などにある「自説」ではなく)現実の民主政治における法制度、政策のプロであります。 そして本書でご説明する「昭和47年政府見解の読み替え」、「憲法前文の平和主義の切り捨て」、「立法事実のでっち上げ(不存在)」という「解釈改憲のからくり」の追及のため、今まさに安保法制の国会論戦の最前線に立つ現職の参議院議員です。

本書の内容については、当代を代表する憲法学者、法の専門家(元内閣法制局長官)、防衛政策の専門家の方々から、この上ない推薦の御言葉をいただきました。
代表的な政府解釈の国会答弁などの一次資料を、一般の方にも見やすく加工して豊富に盛り込んだ本書は、各種の勉強会などにおいても最適の教材となります。

本書を、安保法制について関心や不安を持つ、すべての皆様にお届けしたい。
そして、私たちが今なすべきことをともに考えたい。

著者について
参議院議員 小西洋之(こにしひろゆき)

「安保法制に関する特別委員会」委員
参議院憲法審査会幹事
民主党政策調査会副会長

72年生。東京大学教養学部卒。コロンビア大学国際公共政策大学院、東京大学医療政策人材養成講座修了。総務省・経済産業省課長補佐を経て、2010年参院選(千葉県選挙区)で当選。
これまで、東日本大震災復興特区法、国際戦略・地域活性化総合特区法、医療法医療計画、がん対策推進基本計画、障害者総合支援法、郵政民営化法等改正法などの法制度の立案等に従事。
現在は、予算委員会、外交防衛委員会委員、民主党安全保障総合調査会事務局次長などを務める。

著書『いじめ防止対策推進法の解説と具体策』(2014年WAVE出版)

 安倍政権が強行する「安保法案」のデタラメを暴いた反論本。安倍政権を舌鋒鋭く追及してきた民主党・小西洋之参院議員が、昨年7月1日の閣議決定による「解釈改憲」の“からくり”を浮き彫りにした。

 冒頭では、「集団的自衛権は憲法違反」と結論づける「昭和47年政府見解」を、安倍政権がいかにして“読み替え”たのかを徹底分析。また、憲法前文が規定する「平和主義」の切り捨てを真っ向批判する。

 慶大名誉教授の小林節氏も「解釈『壊憲』を撃退するバイブル!」と太鼓判だ。複雑化する安保法案に、いまひとつピンとこない読者も目からウロコが落ちること請け合い。