8万円超の「水沢ダウン」がバカ売れする理由…カナダグース相手に気を吐く国産ジャケット

8万円超の「水沢ダウン」がバカ売れする理由
カナダグース相手に気を吐く国産ジャケット
東洋経済2016年01月05日常盤 有未 :東洋経済 記者

http://toyokeizai.net/articles/-/98997?display=b


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価格はいちばん安いモデルで8万円強。それでも売り上げは年々増え続けている

「カナダグース」や「ザ・ノース・フェイス」など、北米発祥のメーカーが席巻する冬物アウター市場。その中で気を吐く、日本製のダウンジャケットをご存じだろうか。

スポーツメーカーのデサントが作る「水沢ダウン」が今、ファッション業界で注目を集めている。価格はいちばん安いモデルで8万円強、最も高いモデルだと12万円台と、スポーツ系のアウターとしては高価な部類だ。

にもかかわらず、販売店舗は増える一方。セレクトショップでの取扱量は2014年比で3倍になった。

直営店でも反響は大きい。原宿駅前の「デサント ショップ 東京」での10~12月期の売り上げは、2013年から2014年が2倍弱、2014年から2015年が1.5倍と年々拡大。「売上金額の半分を水沢ダウンが占める」(小俣寛人店長)という。

五輪選手団のために開発

人気の理由は、開発経緯と深い関係がある。もともとは2010年のバンクーバー五輪の日本選手団に提供するために開発されたアウターなのだ。

「(従来品とは)別の切り口で差別化しようと、ダウンの弱点を考えた。雨や雪でも着られるものを作りたかった」(デザインを担当したデサントの山田満ブランドディレクター)

耐水性を高めるために着目したのは、ダウン特有のキルトステッチ。一般的なダウンは生地の縫い目から水が浸入し、保温性が損なわれやすかった。そこで山田ディレクターは、熱圧着とシームテープによって表地のキルトステッチをなくす手法を考案した。


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商品は1つ1つ手縫いで作られている

思わぬ“副産物”もあった。耐水性を追い求めた結果、ダウン内の気密性が高まり、少ないダウン量でも十分な保温性が生まれた。

これにより、軽量で細身のシルエットが実現した。ステッチ部分からダウンが抜け落ちることもなくなった。

幸いにも、デサントはダウンの生産に適した自社工場を有していた。長らくスキーウエアを生産していた水沢工場である。「水沢ダウン」という名前も、工場名に由来している。

近年はウエアの生産が海外にシフトしたため、水沢のラインは稼働していなかったが、羽毛を詰める設備とシーミング(防水テープを貼る工程)のノウハウを持つ、国内では数少ない工場だった。水沢ダウンはこの工場の職人により、1つ1つ手作業で作られている。羽毛はグラム単位で計測し、手で詰めるというこだわりようだ。

開発に1年半を要したダウンジャケットは、2008年に市販された。当時の価格は約7万円。デサントのアウターの平均価格が2万円なので、3.5倍の値段だ。「開発当初は販売を目的にしたものではなかった」(山田ディレクター)が、抜群の保温性とデザイン性が支持され、普及していく。発売当初、数百着だった生産量は、7年間で20~30倍に伸びた。

機能を追求したファッション


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昨年秋に開業したデサントブラン代官山店

水沢ダウンで手応えを感じたデサントは2015年秋、新業態の直営店「デサントブラン」を代官山、大阪、福岡に開業した。品ぞろえの中心を成すのが、水沢ダウンを核とするデサントのファッションライン「デサントオルテライン」だ。

「トレンドを追うとファッションブランドにはかなわない。機能をストイックに追求した結果、動きやすく、ラインも綺麗な商品群が生まれた」(山田ディレクター)

新たな直営店を開業した背景には、2つの事情がある。1つは、商品の特性を客に直接アピールする場を増やそうというものだ。

デサントは目下、直営店のほか、自社スタッフが常駐する百貨店やスポーツ店内の「自主管理売場」の拡大に力を入れている。売り上げ全体に占めるこうした売り場の比率を、現在の3割から2020年までに5割へ引き上げる計画だ。


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デサントブランではウエア以外の商品も充実させている

「卸売りだと情報が伝わりにくい。客と接点を持ち、なぜその商品が売れたのかを知る必要がある」(国内の直営店事業を統括する伊藤隆明・リテール部部長)

収益柱に育った韓国では、客の嗜好を取り入れた現地企画品をこまめに投入したことが成功のカギだった。日本でも、客のニーズを商品開発や在庫管理に生かし、プロパー(正価販売)比率を向上させたい考えだ。

スポーツシーン以外に活路

もう1つの背景は、デサントが強みとしていたスキーや競技用のウエアの成長に陰りが見えてきたこと。競技人口の縮小に加え、スポーツ量販店におけるPB商品の増加、個人スポーツ商店の衰退など、流通環境の変化も逆風となっている。

「商業施設に直営店を出していかないと、売り上げを維持できない。スポーツシーン以外に活路を見出す必要がある。ライフスタイル提案型で業態を開発していけば、わざわざその店に行ってもらう理由になる」(伊藤部長)

従来のデサントとは異なる客層を取り込もうという姿勢は、斬新な店構えにも表れている。店舗設計を担当したのは、「コーヒー界のアップル」とも評されるブルーボトルコーヒーの店舗などを手掛けた、建築家の長坂常氏だ。


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店舗設計では商品の見やすさを重視した

白一色の店内には、カラフルなダウンジャケットが吊り下げられており、ボタンで昇降できる。何より重視したのは、商品の見やすさだ。

「トレーニングウエアも扱う従来型の店舗には来なかったような人が来店する。既存ブランドのダウンに飽きた人が『いいね』と言ってくれる」(代官山店の小森優敏店長)

デサントは、ライフスタイル領域を新たな成長エンジンとしていけるか。それは、秋冬のシーズン商材である水沢ダウンに続く、新たな商材開発の成否に懸かっている。

デサントの会社概要 は「四季報オンライン」で


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