【人間が面白い】  「朱の記憶 亀倉雄策伝」馬場マコト著(日経BP社 1800円+税)

人間が面白い
「朱の記憶 亀倉雄策伝」馬場マコト著(日経BP社 1800円+税)
日刊ゲンダイ2016年2月10日

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/175014


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(C)日刊ゲンダイ

「朱の記憶 亀倉雄策伝」 馬場マコト著(日経BP社 1,944円税込)


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昭和39年の東京オリンピックで使用された伝説のエンブレムを作った男、亀倉雄策。大阪万博や札幌オリンピックのポスターのほか、ニッポン放送やフジテレビなどの企業ロゴも手掛けた。昭和のデザイン界で「天皇」とまで呼ばれた男の生涯を追うとともに、本来のデザインのあるべき姿を考える。


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基本情報
発売日: 2015年12月
著者/編集: 馬場マコト
発行元: 日経BP社
発売元: 日経BPマーケティン
サイズ: 単行本
ページ数: 326p
ISBNコード: 9784822272944

【内容情報】
戦前のプロパガンダ、東京五輪、大阪万博、NTT民営化、リクルート事件…。重大局面において、常に日本を鼓舞し続けた稀代の表現者、亀倉雄策。その生涯と仕事から、昭和史の裏側をあぶり出す。

【目次】
朱と黄金の希望
オレは強盗になる
土門拳との誓い
日本工房
国際報道工芸
それぞれの太平洋戦争
日本宣伝美術会
ニコン
日本デザインセンター
東京オリンピック
大阪万国博覧会
NTT誕生
盟友、江副浩正
いま、再びのデザイン

【著者情報】
馬場マコト(ババマコト)
1947年石川県金沢市生まれ。1970年早稲田大学教育学部社会学科卒業。日本リクルートセンター、マッキャン・エリクソン博報堂、東急エージェンシー制作局長を経て、1999年より広告企画会社主宰。1992年度日本広告業協会クリエイティブ・オブ・ザ・イヤー特別賞、新聞協会賞、ACC話題賞、電通テレビ部門賞、ロンドン国際広告賞など、国内外広告賞を多数受賞。第六回潮ノンフィクション賞優秀作、第五十回小説現代新人賞受賞

 燦然と輝く大きな朱の太陽と、金一色の五輪、その下にTOKYO 1964の力強い文字。亀倉雄策デザインのオリンピックエンブレムは、今も日本人の記憶に深く刻まれている。

 なんと、この作品はコンペの当日、催促の電話を受けてからわずか10分ほどでラフを描き、急いで助手に清書させたものだった。

 自ら言い出したデザインコンペの締め切りを失念するほど、亀倉は多忙を極めていた。審査会場に駆けつけ、できたばかりのポスターを広げると、会場はしんと静まり、やがて審査員のひとりが沈黙を破った。

「決まったな」

 満場一致だった。

 短時間で仕上げたからといって、やっつけ仕事とはわけが違う。あのエンブレムには、亀倉の歳月が凝縮されていた。

 1915年、新潟生まれ。父の放蕩で実家が没落し、9歳で上京した。武蔵野の紅葉林が、辺り一面を朱に染めていた。東京の環境は、多感な少年を「図案家」へと導いていく。映画やポスターデザインに興味を持ち、直線と曲線で構成されたバウハウスのデザインに衝撃を受けた。売れない画家の片手間仕事から脱しつつあったグラフィックデザインの世界では、名取洋之助、河野鷹思、原弘など、多彩な先輩が切磋琢磨していた。

 戦時中、表現者たちはいや応なく戦争プロパガンダに加担させられることになる。やがて迎えた敗戦。30歳の亀倉は、戦場に散った仲間に瞑目し、新しい生活美術を生み出さんと、未知の海原に漕ぎ出していく。そして82歳で世を去るまで、日本のグラフィックデザインを牽引し続けた。

 この巨人の生涯を描いた評伝は、デザイン界に光源を据え、昭和という時代に光を当てた歴史の証言に他ならない。今回のエンブレム問題を考える上でも示唆に富んでいる。

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