酒井法子さん、日本の「社会風潮」を語る   ■集団いじめのよう

酒井法子さん、日本の「社会風潮」を語る
AFPBB News2016年03月16日 11:36 発信地:東京

http://www.afpbb.com/articles/-/3080472?pid=0







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酒井法子さん、日本の「社会風潮」を語る
元アイドル歌手の酒井法子さん。都内で行われたインタビューで(2016年2月25日撮影)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI


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【3月15日 AFP】アイドルとしてデビューし、現在は主に歌手として活動している酒井法子(Noriko Sakai)さんは、過去に覚せい剤取締法違反で有罪判決を受け、一度はセレブの地位から転落、世間からの冷たい視線を一斉に浴びた──。しかし、そこから這い上がり、見事復活を遂げた日本の女性という意味では、酒井さんは極めて珍しい存在だ。

 不倫疑惑により一瞬にして芸能界から消え去った、人気タレントのベッキー(Becky)さんの一件は、日本の芸能界における女性への風当たりの強さを浮き彫りにした。それでも酒井さんは、頑張ってさえいれば、いくらでも取り返しはつくとAFPの取材に語った。

 インタビューで酒井さんは、「負けず嫌いなんです」と自身について語った。「中学校の時に体育会系、ソフトボール部でした。すごいつらい部活動で…本当につらかったんですよ。女の子とは思えないような。冬はタイヤ引いたり、失敗するとビンタされたり。今ではありえないような…。結構、スポ根だった」と学生時代を振り返り、そして、「あの時代があったから、人生における基本的体力が付いたというか、おかげで、頑張れた」と続けた。

 酒井さんは今年、デビュー30周年を迎えた。昨年11月にはミニアルバムをリリースし、最近では台湾のステージにも立った。


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 福岡県出身の酒井さんは、ベッキーさんと同様に、どこにでもいるような優しくかわいい女の子のイメージを前面に押し出し、当時大人気となった。しかし、覚せい剤取締法違反で執行猶予つきの有罪判決を受けた2009年を境に、世間からの風当たりは強くなった。

 台湾から帰国した直後に行われたインタビューでは、現地の空港で数多くのファンや報道陣らに出迎えられたことを明らかにした。

「ガガ気分を味わいましたよ」と冗談交じりに語った酒井さん。「今はさすがにいないだろうと思っていたのですが、台湾の空港にはファンの方や取材の方が来てくれた」「応援してもらっています。ここまでお仕事させていただけているというのは本当にありがたいことです」とコメントした。

■集団いじめのよう

 英国人を父親にもつベッキーさんは、テレビやCMのレギュラーを何本も抱える人気者だったが、週刊誌が報じた不倫騒動により活動休止に追い込まれた。

 日本の芸能界では、女性タレントが男性ファンにとって「手に入らない」存在になった瞬間から、手のひらを返したように冷遇の対象となることは珍しくない。

 女性アイドルグループAKB48の峯岸みなみ(Minami Minegishi)さんも2013年、恋人の家から出てくるところを写真に撮られ、その後「丸刈り」となって反省の意を示している。

 これらの事象から、日本の社会が女性に厳しいのではとの質問を投げかけてみたところ、酒井さんは「女性だからこそ厳しいというのはあるかもしれませんが…」と話し始めたが、「女性に対してというか、何か失敗した人をとことんジャッジする」と感じることはあると続けた。

 そして「あること、ないことまでほじくり返すというか、そういう風潮を感じることはある。一種の集団いじめのような。一人の子が何か失敗してしまった際、ばあっと感染していくように…孤立させ、その子が本当にぼろぼろになるまで」と付け加えた。

 事実、メディアの辛らつな批評はベッキーさんのキャリアに大きなダメージを与えた。

 心理学者の晴香葉子(Yoko Haruka)さんは、ベッキーさんについて、「ラインの『友達で押し通すつもり』といった言葉から、うそつきで、視聴者を小ばかにしていることが露見し、すっかり嫌われてしまった」と分析。また「これまでだまされていた、ベッキーの化けの皮がはがれたと多くの人が思った」と指摘している。

 不倫相手とされた男性ミュージシャンに対しての風当たりは、ベッキーさんのそれとはどこか違う。

 しかし、酒井さんは、日本における男女平等の問題は少しずつ良くなってきていると感じているという。

「いい家庭って、奥さんが強いじゃないですか。日本を大きな家族として考えると、女性が強くなって、ある程度男性のかじを取るくらいになったら、もしかしたら、(この国は)もっとよくなるかもしれません」

(c)AFP/Alastair HIMMER