東京五輪・ボート競技場問題の真相は「五輪利権で誰が得をするのか」という視点で見えてくる!

東京五輪・ボート競技場問題の真相は「五輪利権で誰が得をするのか」という視点で見えてくる!
[週プレNEWS2016年10月24日]

http://wpb.shueisha.co.jp/2016/10/24/74098/


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「海の森の予算額は、正式決定したら、まだまだ上がる」と訴える池田和隆氏

第1次安倍政権崩壊の震源地だった男・池田和隆氏がタブー全開で権力と既得権益に斬り込む『週刊プレイボーイ』本誌のコラム「池田和隆の政界斬鉄剣!!!」。

東京五輪のボート競技場問題。なぜ宮城が熱心で埼玉はさほどでもないのか? その理由はやはり、「利権」だった!!

* * *

池田「今週は、東京オリンピックのボート競技場問題について話しましょう。東京の海の森水上競技場、埼玉の彩湖(さいこ)、宮城の長沼ボート場……。メディアや専門家たちは建設費や各種団体の意向などに集中して議論しています。しかし、それだけではオリンピック利権の真相は見えてきません。どの会場になればそれぞれ誰が得をするのかという視点で見ると、利害関係者たちの全貌が見えてくるはずです」

-「海の森」の場合は?

池田「建設現場が海と埋め立て地なので、儲かるのは『マリコン』と呼ばれる海のゼネコンです。さらに海や河川での工事設計が得意な設計会社。水処理のプラントメーカーも、さらなる予算規模の拡大を虎視眈々(こしたんたん)と狙っています。そしてもちろん、業者への発注額を膨らませた予算案を成立させることで甘い汁を吸える、“都議会のドン”とその仲間たちも含まれる。予算のつけ替えなどで総額をゴマかしていますが、実際にはトータルで1000億円を超えるでしょう」

-埼玉の「彩湖」は?

池田「彩湖を含む荒川(あらかわ)第一調節池は、国土交通省が管理する国有地です。競技場候補地としての誘致活動で宮城に遅れをとった原因はここにあります。競技場が彩湖に決まった場合、工事は東京都や埼玉県ではなく、国交省の『水管理・国土保全局』の主導で行なわれる。つまり、会場整備や予算の獲得で得をするのは、地元の政治家や業者、埼玉県ではなく、主に国の公共工事を受注しているゼネコンやマリコンなのです。ここらへんが、埼玉県の上田清司(きよし)知事や埼玉県議会が誘致に積極的じゃなかった主な理由でしょう」

-埼玉は自分たちに得がないから熱心じゃなかったのかー……。工事費は?

池田「3ヵ所のなかでは圧倒的に安く済むと思います。メディアでは最も高い試算額が報じられていましたが、実際にはその逆です。海の森にしたい東京都が、意図的に高い試算額を出しているだけ。逆に海の森の予算額は、正式決定したら、まだまだ上がると思いますよ」

◆イマイチ熱心じゃなかった埼玉に対し、宮城はなぜ前のめりなほど熱心なのか? そこには「復興予算」の深い闇もかかわっていた! この続きは明日配信予定!

●池田和隆(いけだ・かずたか)

元農林水産大臣秘書官。1967年生まれ、熊本県出身。「農林族議員のドン」と呼ばれた故松岡利勝元農水大臣の秘書を16年間務め、国家権力や利権、国の意思決定の実態を内側から目撃し続けてきた知られざる重要人物。第1次安倍政権の崩壊も、実はこの男が震源地だったのだ!!

(構成/菅沼 慶 撮影/本田雄士)