倍率50倍!“超”望遠ズーム搭載コンパクトデジカメを選ぶ
倍率50倍!“超”望遠ズーム搭載コンパクトデジカメを選ぶ
朝日新聞デジタル2014年3月26日
http://www.asahi.com/shopping/column/2013/SDI201403253337.html
スポーツシーンや運動会、野鳥、航空機などの撮影で活躍する超高倍率のズーム。一眼レフやミラーレスでは実現できない50倍という超高倍率レンズを搭載したデジタルカメラが注目されている。35mm換算で24~1200mmという驚異的な望遠レンズでは、いったいどのような写真が撮れるのか。今回はこの超望遠レンズ搭載デジカメをチェックしてみよう。
コンパクトなのに超高倍率な50倍ズーム
コンパクトデジカメに搭載されている光学ズームは、一般的には3~5倍程度で、10倍ズーム搭載機は高倍率ズームと呼ばれている。ところが今回紹介する機種には50倍という超高倍率の光学ズームが搭載されている。35mm換算では広角側が24mm、望遠側は1200mmになる。これほどの望遠は肉眼では見えないものをアップで見せるほどの高倍率で、一度そのズームを体験すると、驚異の世界に衝撃を受けるだろう。一眼レフにもない焦点距離で、コンパクトデジカメならではの超望遠レンズといえる。
一般のユーザーが一眼レフで使う望遠レンズはせいぜい300mm程度までだが、それを超える望遠機能を求める一例が野鳥の撮影だ。警戒心の強い野鳥に近寄らずに、その美しい姿をアップで撮影できるからだ。ほかにも航空機の撮影やスポーツの撮影で、巨大な望遠レンズを構えたカメラマンの姿を見かける。50倍ズームのモデルは、高価な器材なしにそれ以上の高倍率を、誰でも手軽に手に入れられるところが魅力だろう。
ただしこれだけの望遠になると、通常の焦点距離では目立たなかった問題がクローズアップされてくる。一つは手ブレの問題。広角側では気にならない程度の撮影時のわずかな揺れも、高倍率の望遠時には画面全体に影響するほどのブレになって、シャープな写真を撮影することが難しくなる。また超望遠時には動いている被写体を補足するのが困難になる。カメラをわずかに動かしただけでも、画角は大きくずれて、画面上のどこに被写体がいるのかを見失ってしまうからだ。こうした高倍率ズームならではの問題点を、各メーカーは独自の技術で解決している。
ドットサイト型の照準器を内蔵
オリンパスの「STYLUS SP-100 EE」は、焦点距離24~1200mm相当の光学50倍ズームを採用したモデル。「イーグルズアイ」と呼ばれるスナイパーのような照準器と、しっかりホールドできる一眼スタイルのボディーで、超望遠時の問題点を解消した話題のカメラだ。
オリンパス STYLUS SP-100 EE
一眼レフライクなボディーでホールド性能もよく、撮影がしやすい。
イーグルズアイで被写体を的確にとらえられる。図版提供:オリンパスイメージング株式会社
焦点距離が1000mmを超えるような超望遠での撮影時には、通常のファインダーや液晶モニターでは目的の被写体を見失うことが多く、快適な撮影を行うことは困難になる。野鳥や飛行機、スポーツなどの動き続ける被写体の撮影は、特にハードルが高かった。
それを解決したのがカメラ上部に搭載された「イーグルズアイ」だ。照準器をポップアップさせて、素通しの景色に赤いレティクル(照準のマーク)を重ね合わせれば、点で捕らえた場所がファインダー中央に入る仕組みとなっている。
撮像素子には有効1600万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーを採用。フル画素で最大7コマ/秒の連写機能を備え、最大1080/60pのフルHD動画の機能も採用した。
被写体の見失いを防ぐための方法として、同じ50倍ズームを搭載しているキヤノンのPowerShot SX50 HSは「フレーミングアシスト(探索・固定)」という機能を用いている。ズーム中に見失った被写体を、ボタンを押すことでいったん倍率を下げて捕捉し、ボタンを放すと元のズーム倍率に戻れる。
キヤノン PowerShot SX50 HS
「フレーミングアシスト」で被写体を捕捉する50倍ズームモデル。
手ブレ抑える新ピタッとズーム
ソニーの「サイバーショット DSC-HX400V」は、高速AFで定評のあったDSC-HX300の後継機で、高倍率ズームのもう一つの問題点「手ブレ」に注目したモデルだ。
ソニー サイバーショット DSC-HX400V
ソニーの一眼モデルのテイストを受け継いだデザイン。
「2群防振手ブレ補正」は大きなレンズを動かすことで、高倍率時でもブレにくくする仕組みだ。
従来のレンズシフト式手ブレ補正では、像が大きく動く望遠時の補正には限界があった。そこで、新たに前方2群目の大きいズームレンズ群を動かす「2群防振手ブレ補正」を採用することで、光学性能と高い防振性能を両立。手持ちでもブレにくく安定したフレーミングを実現している。
また、高速AFで高倍率ズーム撮影でも被写体を瞬時にとらえ、動く被写体にピントを合わせ続ける「ロックオンAF」を搭載。被写体追尾性能が向上し、従来の追尾AF枠ではピント合わせができなったシーンでも、高精度に追尾してピントを合わせ続ける。
また同社のハンディカムで培った映像技術が取り入れられ、動画機能も充実。ムービー記録時には5軸の電子式手ブレ補正「インテリジェントアクティブモード」が働き、なめらかな動画が撮影できる。
撮像素子には有効約2040万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーを採用。レンズはZEISSバリオ・ゾナー T*レンズで、焦点距離24~1200mm相当の光学50倍ズーム。液晶モニターは3型チルト式で、約20.1万ドットの電子式ビューファインダーも備える。またNFCにも対応したWi-Fi機能を搭載し、スマホアプリとの連携も自在。高倍率ズームに、現在のデジカメのトレンド技術を盛り込んだオールラウンダーモデルだ。
富士フイルム FinePix S9400W
明るいレンズに加え、強力な手ブレ補正機能を採用した50倍ズームモデル。
ニコン COOLPIX P600
24~1440mmの光学60倍ズームを搭載した1605万画素モデル。
文・フリーライター 栗山琢宏
朝日新聞デジタル2014年3月26日
http://www.asahi.com/shopping/column/2013/SDI201403253337.html
スポーツシーンや運動会、野鳥、航空機などの撮影で活躍する超高倍率のズーム。一眼レフやミラーレスでは実現できない50倍という超高倍率レンズを搭載したデジタルカメラが注目されている。35mm換算で24~1200mmという驚異的な望遠レンズでは、いったいどのような写真が撮れるのか。今回はこの超望遠レンズ搭載デジカメをチェックしてみよう。
コンパクトなのに超高倍率な50倍ズーム
コンパクトデジカメに搭載されている光学ズームは、一般的には3~5倍程度で、10倍ズーム搭載機は高倍率ズームと呼ばれている。ところが今回紹介する機種には50倍という超高倍率の光学ズームが搭載されている。35mm換算では広角側が24mm、望遠側は1200mmになる。これほどの望遠は肉眼では見えないものをアップで見せるほどの高倍率で、一度そのズームを体験すると、驚異の世界に衝撃を受けるだろう。一眼レフにもない焦点距離で、コンパクトデジカメならではの超望遠レンズといえる。
一般のユーザーが一眼レフで使う望遠レンズはせいぜい300mm程度までだが、それを超える望遠機能を求める一例が野鳥の撮影だ。警戒心の強い野鳥に近寄らずに、その美しい姿をアップで撮影できるからだ。ほかにも航空機の撮影やスポーツの撮影で、巨大な望遠レンズを構えたカメラマンの姿を見かける。50倍ズームのモデルは、高価な器材なしにそれ以上の高倍率を、誰でも手軽に手に入れられるところが魅力だろう。
ただしこれだけの望遠になると、通常の焦点距離では目立たなかった問題がクローズアップされてくる。一つは手ブレの問題。広角側では気にならない程度の撮影時のわずかな揺れも、高倍率の望遠時には画面全体に影響するほどのブレになって、シャープな写真を撮影することが難しくなる。また超望遠時には動いている被写体を補足するのが困難になる。カメラをわずかに動かしただけでも、画角は大きくずれて、画面上のどこに被写体がいるのかを見失ってしまうからだ。こうした高倍率ズームならではの問題点を、各メーカーは独自の技術で解決している。
ドットサイト型の照準器を内蔵
オリンパスの「STYLUS SP-100 EE」は、焦点距離24~1200mm相当の光学50倍ズームを採用したモデル。「イーグルズアイ」と呼ばれるスナイパーのような照準器と、しっかりホールドできる一眼スタイルのボディーで、超望遠時の問題点を解消した話題のカメラだ。
オリンパス STYLUS SP-100 EE
一眼レフライクなボディーでホールド性能もよく、撮影がしやすい。
イーグルズアイで被写体を的確にとらえられる。図版提供:オリンパスイメージング株式会社
焦点距離が1000mmを超えるような超望遠での撮影時には、通常のファインダーや液晶モニターでは目的の被写体を見失うことが多く、快適な撮影を行うことは困難になる。野鳥や飛行機、スポーツなどの動き続ける被写体の撮影は、特にハードルが高かった。
それを解決したのがカメラ上部に搭載された「イーグルズアイ」だ。照準器をポップアップさせて、素通しの景色に赤いレティクル(照準のマーク)を重ね合わせれば、点で捕らえた場所がファインダー中央に入る仕組みとなっている。
撮像素子には有効1600万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーを採用。フル画素で最大7コマ/秒の連写機能を備え、最大1080/60pのフルHD動画の機能も採用した。
被写体の見失いを防ぐための方法として、同じ50倍ズームを搭載しているキヤノンのPowerShot SX50 HSは「フレーミングアシスト(探索・固定)」という機能を用いている。ズーム中に見失った被写体を、ボタンを押すことでいったん倍率を下げて捕捉し、ボタンを放すと元のズーム倍率に戻れる。
キヤノン PowerShot SX50 HS
「フレーミングアシスト」で被写体を捕捉する50倍ズームモデル。
手ブレ抑える新ピタッとズーム
ソニーの「サイバーショット DSC-HX400V」は、高速AFで定評のあったDSC-HX300の後継機で、高倍率ズームのもう一つの問題点「手ブレ」に注目したモデルだ。
ソニー サイバーショット DSC-HX400V
ソニーの一眼モデルのテイストを受け継いだデザイン。
「2群防振手ブレ補正」は大きなレンズを動かすことで、高倍率時でもブレにくくする仕組みだ。
従来のレンズシフト式手ブレ補正では、像が大きく動く望遠時の補正には限界があった。そこで、新たに前方2群目の大きいズームレンズ群を動かす「2群防振手ブレ補正」を採用することで、光学性能と高い防振性能を両立。手持ちでもブレにくく安定したフレーミングを実現している。
また、高速AFで高倍率ズーム撮影でも被写体を瞬時にとらえ、動く被写体にピントを合わせ続ける「ロックオンAF」を搭載。被写体追尾性能が向上し、従来の追尾AF枠ではピント合わせができなったシーンでも、高精度に追尾してピントを合わせ続ける。
また同社のハンディカムで培った映像技術が取り入れられ、動画機能も充実。ムービー記録時には5軸の電子式手ブレ補正「インテリジェントアクティブモード」が働き、なめらかな動画が撮影できる。
撮像素子には有効約2040万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーを採用。レンズはZEISSバリオ・ゾナー T*レンズで、焦点距離24~1200mm相当の光学50倍ズーム。液晶モニターは3型チルト式で、約20.1万ドットの電子式ビューファインダーも備える。またNFCにも対応したWi-Fi機能を搭載し、スマホアプリとの連携も自在。高倍率ズームに、現在のデジカメのトレンド技術を盛り込んだオールラウンダーモデルだ。
富士フイルム FinePix S9400W
明るいレンズに加え、強力な手ブレ補正機能を採用した50倍ズームモデル。
ニコン COOLPIX P600
24~1440mmの光学60倍ズームを搭載した1605万画素モデル。
文・フリーライター 栗山琢宏













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